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行政書士から住宅業界の現場監督へ転職
地元へ戻って就職をして変化した働き方とは

サティスホーム伊勢 尾崎文成さん

――住宅メーカーで現場監督をされている尾崎さんの仕事は、具体的にどのような内容なのでしょうか

尾崎:  契約されたお客様から図面を頂いて工程を組み、業者さんを手配します。現場に立ち会い、業者さんが安全に作業していただけるように安全管理をしています。例えばヘルメットを着けていない人がいたら注意します。近隣の方々も建設されていく様子を見ています。建設の様子は、完成後にそこにお住まいになるお客様のイメージに直結しますので、慎重に対応しています。
まず契約の段階で、どの土地に家を建てるかを決めます。家を建てて大丈夫な土地かを確認するために、地盤調査を行い、その土地でが家を建てた後、傾く ようなことがないようにします。地盤調査会社に家の下のコンクリートの部分の基礎工事の着工を依頼します。

前職では日付が変わるまで働き、土日も日雇いのバイトをする日々

――前職は何をされてらっしゃいましたか

尾崎:  行政書士をやっておりました。廃棄物処理許可申請書のを作成代行をしたり、簡単な法律相談を受けたりしていました。行政書士の資格試験科目は民法・憲法・商法・会社法・行政法などの法律分野なので、かなり勉強しました。
8ヶ月前に現場監督に転職をしたばかりで、また住宅業界での新人になりました。行政書士の頃は、朝に出勤したらまず事務所の掃除、メールのチェックをします。司法書士事務所の行政書士だったため、先生からもらう仕事を行っていました。裁判所の訴状作成や不動産登記の申請書類の作成、法務局を回ったり登記の申請をするお手伝いをしたりしました。日付が変わるまで働くのが常で、休みの日も司法書士資格試験の勉強をしていました。給与が安かったため、土日に土方 の日雇いバイトに行くこともありました。
休みの日にまでバイト先で怒られたりすると、ストレスが溜まり、夜に勤務先の近くのキックボクシングジムに夜、通って発散していました。土日には必ず休みをとれていたので、それは良かったと思います。

――手当はありましたか

尾崎:  最初に就職したのは兵庫県西宮でしたが、ワンルームでも家賃が6万円くらいかかります。法律家の見習いというのは、いつ独立されるかわかりませんし、から 、弟子入りのようなものですから、給料はアルバイトの方が稼げるのではないかというくらいの金額です。儲かるところもあるかとは思いますが、儲からないところももちろんあります。

小さいことだけど、必要とされているということが本当にうれしかった

――転職しようと思われたきっかけは何ですか

尾崎:  一人っ子で、親の面倒を見る人がいないので、ふと「親元に戻ろうかな」と思うことがよくあったのですが、そんなときに土木のバイトをしていて作業着の中に入れていた財布を盗まれて家賃を払えなくなり、なんだかすべて嫌になって、実家に帰ろうと思いました。
行政書士をしている人は、家賃負担のない実家住まいの人が多いんですが、もちろんひとり暮らしでもやっていけないわけではありません。そこまで自分に厳しくなれなかったのだと思います。

――司法書士と現場監督では業種がかなり違いますが、建築の仕事に興味を持たれたきっかけは何ですか

尾崎:  人と接する仕事がしたかったということはあります。また、土木のバイトをやっていたので興味がありました。

――会社選びの際、重視したポイントはありますか

尾崎:  三重県に帰ってきた時は、自分が誰からも必要とされていないという感覚に陥りました。でも、ハローワークでサティスホームを紹介してもらい、宅建の資格を持っていたのでぜひ面接したいと言っていただけたんです。本当に小さいことではありますが、とても嬉しくて、頑張ろうと思いました。面接はここしか受けていません。

――転職する前に不安はありましたか

尾崎:  どんな人が働いているか、どんな知識やスキルが必要かということは気になりました。転職する人は誰しも、転職した先で役に立ちたいという気持ちがあると思うんです。WordやExcelができなくても、本屋に行けば学べる本は売っていますし、ネットカフェでも読めます。勉強することで安心できるのではないかと思います。
転職を考えた時に相談したのは、親です。うちは中流家庭で両親は高卒です。両親が僕に法律家になることを望んでいたわけでもなかったので、工場でも何でもいいから働いていれば良いと言われました。

――転職してから生活スタイルは変わりましたか

尾崎:  休日が充実するようになりました。水曜日が休みなのですが、午前中はジムでトレーニングをした後、午後から彼女と遊びに行きます。ただ、職人さんは水曜日も動いているため、デート中でも電話がかかってきますので、携帯は手放せません。
給料はだいぶ良くなりました。お金が増えたことにより、心に余裕が出てきました。前職では四六時中不安で、何のご飯を食べるかずっと考えていました。深夜に半額になったパンを買いに行ったり、彼女と食事にに行くのでも貯金を切り崩したりしていました。今ではふたりで鍋を食べたり、前より少しだけ良い店に行けるようになりました。

――仕事や人生に対する価値観は変化しましたか

尾崎:  法律の仕事は、例えば登記などでも、お客様がどの事務所に依頼をしても同じ結果になります。でも現場監督のような業種では、どこの会社で誰に頼んだかということによって、できる家は変わります。うちだけにしかないオリジナルということを心に強く持っておかないといけません。お客様も家を建てるときには生命保険に入るなど、いわば人生をかけて購入されています。お客様の真剣さに応えるよう、こちらも人生をかけて真剣に対応しなくてはなりません。
現場の近隣の方にお菓子を配って挨拶することは他社ではしていないと思いますが、うちでは行っています。僕らの印象が良いと、その印象の良さは住まわれる方に引き継がれると思います。だから近隣の方々にも与える印象を気にして、お客様と同じくらい大事にしています。

――前職の経験で活きてきていることがあるとすれば、それは何でしょうか

尾崎:  特にありません。大量に文字を入力する仕事だったので、タイピングが早くなったことくらいでしょうか。

――仕事やプライベートでチャレンジされていること、これからやっていきたいことはありますか

尾崎:  特に今のところはありませんが、やっぱり体を鍛えていきたいです。あとは海外旅行に行きたいです。

――これから転職しようと考えている人へのアドバイスはありますか

尾崎:  すぐに転職先を決めず、悩んだほうがいいと思います。良いところに一発で行けることはないと思います。研修に行ってみたり、それで辞めたり、そういったことを経験しながら会社の雰囲気を見ることもやってみるべきだと思います。

――これから住宅業界に転職しようとしている人にアドバイスはありますか

尾崎:  良いアドバイスは言えませんが、本当にがんばってくださいと伝えたいです。


[2017年4月25日]
取材/榎並千陽 構成/松阪美歩