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あなたが会社を辞めるその理由、正しいですか?

あなたが会社を辞めるその理由、正しいですか?

会社を辞めたい――
あるアンケートによれば、「仕事辞めたい」という漠然とした思いから、「辞めよう」「辞める!」というはっきりした考えにいたるその原因を聞いたところ、「人間関係」と答えた人が最も多かったようです。今、転職を考え始めたあなたには、どんな事情があるのでしょうか。
会社を辞める理由は、多くの場合、類型的なものです。それぞれの理由について、どう考えるべきなのかを紹介しましょう。

辞める理由ごとに、辞めるべきかどうかを検証してみる

会社を辞めたいと思ったあなた、その感情に任せて辞めてしまうのは正解でしょうか。
多くの人がこの問題に悩んでいます。
辞めるべきか、辞めずに踏ん張るかという選択肢を後悔しないように選ぶためには、様々な観点から考えることが必要でしょう。
大きく分けると、会社の環境、自分の環境、仕事に対する考えなどが判断の基準になりますが、最終的には、決めるのはあなた自身です。あなたが納得して決断できなければ意味はありません。
下に紹介するそれぞれの項目に書いてある考え方は、あくまでも一般的な状況に基づいていますので、正しくない場面や状況もあるかもしれませんが、あなたが自分で考えて判断する上でのサポートになればと思います。
絶対に譲れないというものがあるような場合には、それだけで辞めることを選んでもいい場合もあるでしょう。

人間関係が最悪だから辞めたい

会社は様々な性格や考え方の人間が集まっている場所ですから、人間関係がこじれるような局面もあるでしょう。
一度起こってしまうと、人間関係の悩みはなかなか解決しにくいものです。実際に仕事を辞めた理由として一番多いのが、この「人間関係」だそうです。
足を引っ張る同僚、辛く当たってくる上司……自分の考えや行動を変えることはできても、他人を変えることはできませんね。言いたいことを言って正面衝突したら、余計こじれてしまうかもしれません。
周囲が理解し協力してくれる環境がなければ、仕事を続けていくモチベーションを保つことは難しいでしょう。
それがストレスなのだとしたら、逃れるためには、新しい会社でやり直すほうが建設的なのかもしれません。
でも、もしかしたら、ジョブローテーションや異動、転勤など、社内にいながら環境を変えるチャンスがあるかもしれません。上司や人事に相談してみる価値はあります。
また、これまでにも「人間関係」という理由で転職経験のある方は、「もしかしたら自分に問題があるのではないか?」と振り返ってみることも必要です。

うつ病になりそうだ、なってしまったから辞めたい

家に帰っても、休日も、常に仕事のことを考えてしまって不安に押しつぶされそうになり、夜も眠れず、何をしても楽しくなくない、とうとう朝も起きられなくなってしまった……これは精神的に危険な状態と言えます。
そういった状況にあなたが陥った原因は様々だと思いますが、原因が何であれ、心療内科でうつ病と診断された場合は、心と身体からSOSが出ていると考えていいでしょう。
そんなときは、辞めることを考えるより先に、まず診断書をもらって、医師の指示にしたがい、会社に休職を申し出てみましょう。
あなたの会社は社員にどんな対応をするでしょうか。うつ病は珍しい病気ではない時代ですから、大企業でなくても、なんらかのルールや受け入れ方が制度化されているはずです。退職を考えるのは、休職した人はいるか、復帰した人はいるか、復帰後の働き方はどうなるのかといったことを確認してからでも遅くありません。
まずはあなた自身の病気を治療することが先決です。
何の制度もなかったり、非常に不利な制度であったりするようなら、その会社は辞めたほうがいいかもしれません。会社のために身体を壊すよりは辞めるほうがずっと良い選択です。
会社でも家族でもいいので、相談できる人を見つけて、決して一人で抱えないようにしてください。
ただし、うつ病による休職者が異常に多いような場合は、仕事内容や会社の体質に問題があるということかもしれません。早めに辞めることも視野に入れておきましょう。

結婚や出産を機に辞めたい

昭和の時代とは異なり、今では結婚して会社を辞める「寿退社」は、夢どころか、ちょっと危険とも言えます。
結婚を口実に辞める女性は、自分のキャリアが途切れてしまうリスクを意識すべきです。将来的に再就職しようとしても、「出産ですぐに休んでしまうのでは?」と思われて、正社員という身分すら二度と手に入らないものかもしれません。パートナーの収入が変わらないという保証もありません。
もちろん、捨てるには惜しいポジションやレベルの仕事をしているからこそ、家庭との両立は楽ではない、辞めざるを得ないのだ、という意見もあると思います。
本当に仕事がいやで辞めたいということでないのなら、会社の制度を活用することも視野に入れて、パートナーとじっくり話し合うことをお勧めします。

親の介護が大変だから辞めたい

親の介護に心身両面での負担がのしかかっている。親類にも行政にも助けを借りられない状態だ。いつまで続くかわからない介護で気がめいってしまうから、いっそのこと仕事を辞めたい。
そんな場合、一度会社を辞め、しかも介護によってブランクが入り、仕事の感覚が鈍ると、再び就職することはかなり危うくなります。介護をしている間は、親の年金という定期収入があるかもしれませんが、もし亡くなってしまうと、再就職しなければならなくなることを忘れるべきではありません。
結婚や出産で辞めるかどうかという問題と同じように、自分一人で悩まず、介護が終わったあとの自分の人生を大事にしましょう。
まずは職場で時短勤務を相談したり、福祉機関のケアマネージャーに相談してみたり、会社に残る方法を考えたほうが建設的です。

会社の将来性が不安だから辞めたい

給料が下げられた、ボーナスがなくなった、仕事が全然なくて暇だ、という環境だったり、明らかに将来性のないビジネス環境にあるにもかかわらず、経営陣が何の手も打ってなかったら、あるいは会社ぐるみで法令違反をしていることを知ってしまったら、どうしますか。
経営状態が危ない会社は、なるべく早期に退職したほうがいいでしょう。
給料やボーナスのカットや遅配は、会社の経営状態をそのまま表しています。その状況が続けば、倒産の可能性もあります。
会社がなんとかしてくれるという考えを捨てましょう。いざとなれば会社は簡単に社員を切り捨てます。
倒産してしまったり、リストラされてしまったりすると、転職の難度が上がってしまいますので、早く動いたほうがいいかもしれません。
仕事内容が法令的にグレーだと思った場合も、取り返しのつかないことに巻き込まれる可能性があり、転職しようにもできなくなるかもしれません。早めに退社したほうがいいでしょう。そのような仕事を社員に命じている会社が、社員の人生を真剣に考えてくれるはずがありません。
辞める社員が増えている会社も要注意です。会社側は退職者が辞める理由を把握しているはずなのに、対策を講じていないということです。人材を大切しているとはとても言えないでしょう。

職場がブラックだから辞めたい

サービス残業が多く、毎日仕事に時間を費やし続けて家に帰っても寝るだけ、やってもやっても仕事が終わらない、というように労働時間が長すぎる状態が常態化していたり、上司からのパワハラが絶えないようであれば、転職して安全に働ける仕事を探したほうがいいかもしれません。
我慢していじめられ続ける必要はありません。
常に誰かが怒鳴られているような環境で、社員が言いたいことも言えずに死んだような顔をして仕事をしたりしているような会社なら、体力的にも精神的にも大きな負担ですから、最悪の場合、うつ病を発症したり、身体を壊すことにもつながりかねません。早々に見切りをつけて辞め、良い環境のことろで働きましょう。
一上司のパワハラだけが問題なら、上司を変えてもらうなどを会社側に依頼してみましょう。それでパワハラが解消されることもありますが、会社の体質として、パワハラが指導の一部とみなされていたり、残業が美徳とされていたり、状況が改善されないことも多々あります。
それで辞めることは、逃げではありません。精神が蝕まれてからでは、転職も難しくなってしまうかもしれません。

また、労働時間の問題は、繁忙期には長くなることもあるかもしれませんが、何年もそれが続いているような場合は今後も減ることは期待できないでしょう。
サービス残業はすればするほど損なだけですし、労働時間の長さは精神と身体の両方に悪影響を及ぼし、最悪の場合は過労死につながりかねません。
長時間の残業や休日を返上した労働が常態化している会社は、要するに人材不足の問題がつねに起こっているということです。つまり新規採用ができない、人材が定着しにくいといったネガティブな状況があるということになります。

ただし、周囲はそうでもないが、残業しているのが自分だけという場合は、仕事のやり方を見直すことで解決するかもしれません。
仕事が属人的になっていないか、自分がひとりでやるべき仕事なのか、今すぐやらないといけないことなのか、単なる慣習だけで続いている仕事ではないかといったことを見きわめてください。

  • 自分でやったほうが早い
  • 断ったらその人が困る
  • 断ったら自分の存在価値がなくなる
  • ほかの人にお願いするのは悪い

こんなふうに思っていませんか?
こんな場合には、そのまま転職しても、同じ状況になる可能性があります。頼まれた仕事を断ったり、助けを求める「勇気」も、会社での仕事には必要なのです。

職場がどんよりしているから辞めたい

会社の仕事は、ともに働く仲間の社員と一緒に行うものです。本来は、一緒に働いていて互いに刺激し合えるような同僚であることが理想です。その同僚がまったくやる気をもっていないような会社は、自分自身の成長にもつながりませんので、あなた自身もやる気を失ってしまう前に、辞めた方がいいかもしれません。
もちろん、そのような職場を変えることができないか、あなたができることをよく考えてみてください。

とにかく疲れてしまったから辞めたい

日々の激務に揉まれて疲れはてている人は、思いきって休みを取って、自分の働き方を見つめなおしてみましょう。
仕事を休むことに罪悪感を持つ必要はありません。
同じテンション、モチベーション、パワーを維持することは、どんな人にとっても難しいことです。
その疲れた状態で重大な決断をしてはいけません。辞めるかどうかは、落ち着いて考えてから決めるべきです。
休んで心身を整えないと、自分にとって一番いい判断が出来ません。
今まで同じくらい働いてきたのに、なんだか疲れる……という人は、年齢を重ねて無理がきかなくなっているのかもしれません。一度しっかり休んで心を整え、「なぜ疲れているのか」「本当に辞めたいのか」と自分の気持ちにしっかり向き合いましょう。
意識的に働き方を変えれば状況も改善されるかもしれません。

やりがいがない、向いていないから辞めたい

毎日同じことの繰り返しで仕事が面白くないという場合は、辞めたほうがいいのでしょうか。
いやなままで仕事をするのは確かに苦痛ですが、今の仕事のやり方を工夫することは本当にできないか、一考の余地があります。
長い期間同じやり方で仕事をやっていれば、新たな気づきもなく、楽しくないのも当然であると言えます。問題意識をもって、当たり前にやってきたことを改善してみるなど、違う角度で仕事を見直してみましょう。
最終的に辞めるという結論になったとしても、そこでの改善意識、問題意識はきっと必ず役に立ちます。
そのままマンネリ化した仕事を続けていくと、能力も給料も落ちていくことになるでしょう。いつか、リストラの対象になりかねない状態と思ったほうがいいでしょう。

1年間しっかりと腰をすえて続けても、この仕事向いてないという悩みを捨てきれなかったら、辞めることも選択肢になるでしょう。ただし、「向いていない」というのはとても曖昧な理由ですから、転職しても同じことになる可能性があります。
しっかりと自分と仕事を分析し、どのような仕事であれば同じことにならないかを見すえましょう。

それでも悩んでしまう人へのアドバイス

味方を作ろう

辞めたいということを会社に言い出せずに悩んでいる人は、信頼できる人に相談して、味方になってもらいましょう。これは同僚でも、上司でもいいでしょう。自分の気持ちや考えていることをその人に打ち明けることで、自分の考えが自然にまとまってきます。なぜ辞めたいと思っているのか、辞めるしかないのか、辞めてどうしたいのかということが明確になるのです。相手によっては、状況を改善できるアドバイスをもらえるかもしれません。

また、家では「仕事辞めたい」と家族に言うのはとても難しいですよね。それでも、勝手に退職や転職を決めるまで内緒にしておくのは、一種の裏切りになります。言いづらいのは重々承知していますが、早めの段階で「じつは仕事を辞めたくて……」と相談しておきましょう。自分にとって何がストレスで、どんなことをしていきたいのかということを、腹を割って話すことで、家族の共感を得ることができれば、今後の転職に大いに力になってくれるでしょう。

辞めてからの生活費は

退職と同時に収入がなくなるわけですから、生活費を準備しておく必要があります。転職先が決まっていなければ、最低、失業保険給付までの3ヶ月間分の生活費が必要です。転職活動のための費用もかかりますし、転職先では、ボーナスが満額もらえるまでには時間がかかることを考えると、貯金がないとあとで後悔することになります。

転職先のめどがまったく立っていない状態で辞めるのは、お勧めできません。多くの企業では、職歴にブランクがある転職者を採用したがりません。働かない期間が入ると、復帰するのに大きなエネルギーが必要になります。
「会社を辞めたい」というぼんやりした気持ちが、「今の会社は○○がダメだから、改善できる職場に転職しよう!」という次の職場への展望になったとき、はじめて「辞める」選択ができるはずです。

転職は「逃げ」ではない

転職が「逃げ」かどうかなんて言い訳は必要ない」という記事にも書きましたが、転職が「逃げ」かとうかを悩むこと自体、まったく非生産的なことです。
仕事を辞めたいと考えることを「逃げ」「甘え」と感じる人は、真面目で責任感の強い人です。毎日が苦痛でしかない、場合によっては健康がおびやかされるような環境にあって、人生の貴重な時間を無駄に費やしているより、そんな会社に見切りをつけて、新たに活躍の場を探すことのほうが、何倍も価値があります。

あなたが会社を辞める理由、正しいですか? まとめ

どんな人でも、「会社を辞めたい」という思いを一度くらいは心に浮かべたことがあると思います。
「辞めるのも面倒くさい」
「そこまで本気じゃない」
「次の仕事を見つけるのが大変そうだ」
様々に交錯するそんな思いの中で、ただのぼやきから「もう辞める!」という気持ちをかためる人も中にはいます。
でも、入社したときは、たしかに今働いている会社に魅力を感じたはずです。それが『天職』にならなかった理由は何でしょうか。かつて感じた魅力を少しでも感じられるのであれば、そこであなたが大きく活躍できる可能性も、もしかしたらあるのかもしれません。
自分は何のために働いていきたいのかということをよく考え、「辞めたい気持ち」とうまく付き合ってみてはいかがでしょうか。
それでもなお転職を決意するとき、今度は、“ネガティブな理由”で転職を決意していないかどうかということを改めてチェックしてみてください。