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門前払いされないための正しい求人応募とは?

転職活動において、ペンだこを作りながら履歴書を書きまくっていた時代はもはや遠い昔。昨今の転職活動はネットで簡単に応募できる反面、簡単に”お祈りメール”を着信して撃沈の憂き目をみることになってしまいます。
そんなことにならないために、応募先に提出する「職務経歴書」などの書類にはぜひ力を入れたいものですが、ちょっと待ってください。それ以前に考えることがあります。
そこまで準備万端で本命の企業、関心のある企業に応募しても、面接にもたどり着けす、門前払いとなっては、やりきれませんよね。
あなたはその募集要項をきちんと読みましたか。そして難関である書類選考について深く考えてみたことはありますか。
今回は間違った応募によって、門前払いの悲劇とならないための、知っておくべき書類選考、募集要項の隠された秘密についてご紹介します。

書類選考に落ちるのはなぜなのか

書類選考の仕組みを知る

「書類選考」という第一関門で門前払いとなってしまう要因のひとつに、求人をしている企業が一部の転職サイトと提携して、俗に言う「冷やかし応募者」を排除していることがあげられます。
転職サイトの力は強力なものですから、応募者は何百人にも及ぶことがあります。企業の採用担当者が何百もの職務経歴書などの資料をいちいちチェックしていく時間はありません。
このチェック作業を転職サイトがビジネスとして行っている仕組みがあるのです。この作業を担っているのは、「エージェント」「リクルーター」と呼ばれている人々です。
彼らは企業側のニーズに応じて、人材のスカウティングを行うのが主業務ですが、こうした業務も行っていることをご存じでしょうか。あなたが渾身の力を注ぎ、余すところなく記載した職務経歴書が、企業担当者にわたらずじまいになってしまっていることもあるのです。

選考基準の基本を知る

実際に書類が通るかどうかという選考基準は、企業によって多岐にわたります。しかし門前払いとするかどうかについては、ある程度の基本線が決まっています。
募集要項の必須要件を満たしていない、記載事項の漏れなどといったいわゆる「書類上の不備」があれば門前払いになるのは当然ですが、あまり人が知らない基本事項として、「応募者の年齢」というものがあります。つまり年齢制限です。
どの企業でも、社員の年齢は採用基準の中でも上位の重要事項に位置づけているはずですが、これをあからさまに募集要項に記載することはできません。「募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保」をうたった「雇用対策法」という法律があるためです。
どうしても年齢制限を記載したい企業は、この法律に関わる「例外事由」について労働局などから承認を受ける必要があります。当然、その手続きは煩雑です。こうしたことから、本当は年齢を制限して選考をしているにもかかわらず、募集要項には応募者の年齢に関する記載がほとんどないわけです。労働者を保護するための法律が、逆に労働者を混乱させ、応募のムダ打ちをさせる要因となっている実態があります。

メッセージを読み解こう、募集要項の年齢制限

法律の話はともかくとして、募集要項には年齢の制限は記載できませんが、募集要項を注意深く読んでいけば、「我社はこれくらいの年代の人を募集していますよ」といったサインがあちらこちらに散りばめられていることに気づくことができるでしょう。
例えば「20代~30代活躍中!」というような表現。おそらく「活躍中」を「募集中」に読み替えても問題ないでしょう。
また、給与面などにある「例:年収500万円/30歳、年収600万円/35歳」といったような表記。これも、募集している対象年齢は30~35歳ぐらいまでだというサインというふうに読み取ることができます。
すべての募集要項がこのとおりと言い切ることはできませんが、転職サイトの担当者が企業の希望年齢層を忖度して、こうした合法的助言をしていることは十分にあり得ます。
比較的わかりやすい事例を紹介しましたが、募集要項を読むときは、こうした何げない表記に、年齢制限に関する重要なメッセージが隠されていることに留意しておきましょう。

募集職位とのマッチングを考えて。自分の都合のみでの応募はNG?

基本事項ではありませんが、もうひとつ門前払いとなるケースは、応募者と募集職位のミスマッチが考えられます。これも募集要項をよく読み解くと、ムダな門前払いが避けられます。
例えば、あなたの現職、または前職が、中小企業の総務課長の職位だったとします。
そして応募しようと思った一部上場企業の募集職位が「総務スタッフ」だったとしましょう。
給与や福利厚生は現職・前職よりいいし、仕事内容も経験が活かせる職務だし、会社の規模が違うから、自分なら職位的にもスタッフあたりのポジションが適当だろうから応募してみるか、と思ってしまうかもしれません。
このケースは結果的に門前払いとなる可能性が高いと言えます。
その理由はいうまでもなく、あなたと募集職位とのミスマッチです。
企業はポジションにおける社員構成を考えて募集しています。100%とまでは言いませんが、スタッフと書いてあるのは、「経験の浅い若い社員」という意味なのです。募集しているポジションのその上には課長などの役職者がいるわけですから、現職・前職で総務課長だったあなたがそのポジションにくるのは、明らかにミスマッチですよね。
待遇面の良さなどに目を奪われ、自分都合で募集に飛びつく前に、募集職位とそのポジションでの人員構成について深く思いをいたせば、書類選考を通過できる可能性の有無をきっと未然に判断できることでしょう。

まとめ ~応募のムダ打ちは時間とエネルギーのロス

以上、書類選考で門前払いとなるその仕組みや、募集要項の記載に秘められた企業からメッセージについてご紹介しました。
読んでいただいた方は、どんなに非の打ちどころがない職務経歴書を用意できたとしても、書類選考を通過できないケースがあることを理解していただけたことと思います。
あなたと募集する企業とは本当にマッチングしているかということをよく考えて応募しましょう。間違った応募を繰り返していては、いつまでたっても門前払いのスパイラルから抜け出すことはできません。
誰にとっても転職は大きなライフイベントです。応募する前に、年齢制限に関するメッセージが隠れていないか、募集する職位、ポジションにミスマッチはないか、もう一度募集要項を隅々まで確認してみましょう。応募のムダ打ちがもたらすものは、時間と労力のロスだということを覚えておきましょう。
なお、多くの人が悩む「志望動機」については、面接に呼んでもらえる志望動機は、何を書けばいいの?という記事で詳しく説明していますので、ぜひご一読ください。