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転職直後のNGワードと、「前職の経験」の活かし方

転職直後のNGワードと、「前職の経験」の活かし方

転職直後は落ち着かず、まだ新しい会社の業務が分からないことからくる不安、また、新しい会社で早く認められたいという一心で、何かと緊張するものです。
異業種に転職した結果、自分で満足のいく働きができず、次第に自信が失って、商談ばかりでなく、社内でのコミュニケーションもうまくとれなくなり、意欲が持てなくなる……そんな状態を放置していたら、うつ病になってしまうかもしれません。
どこかでボタンをかけ違えたのでしょうか。
もしかしたら、入社直後の気持ちの持ちようによっては、そんなことにはならなかったかもしれません。

自分への信頼は、成果を出してこそ築かれます

当たり前のことですが、転職者は新卒入社ではありません。
新卒採用では、研修や部署紹介などから始まり、仕事のやり方を手厚く教えてくれる企業が多いと思います。それに対して、中途採用は、たとえ異業種からの転職で未経験であっても、まだ20代だったとしても、必ず即戦力として早めに結果を出すことが求められます。
新卒採用と同じ教育をしなければならないのなら、転職者よりも若い新卒を採用したほうがいいわけです。
新卒入社の人と同じような気分で、「まだ入ったばかりだし……」などとのんびりした気分でいたら、いつまでたっても成果を出すことができません。
「あいつ、何しにうちに入社したんだっけ?」
そんなふうに陰で言われるようになってしまうかもしれません。
試用期間があったり、契約社員としての雇用だったら、パフォーマンスに問題があると試用期間終了とともに解雇となってしまう可能性すらあります。
途中で入ってきたあなたは、
「この人はどんな人だろう、何ができるんだろう」
と思われています。
中途入社者は、ニコニコと愛想よくしているだけでなく、やることをやって成果を出すことによって、周囲との信頼関係を築くことができるのです。

「前の職場では……」はNGワードです!

できるだけ早く成果を出そう、と考える姿勢は正しいと言えますが、とはいえ、いきなり大きな成果を出そうとあせるのも禁物です。自分の実力をアピールすることばかりを考えても、うまくはいかないでしょう。

まず、その会社独自の仕事の進め方ややり方などを覚えること。
電話ひとつとっても、新しい会社では文化が異なります。1人1回線の会社もあれば、島全体の電話が鳴る会社もあります。新人だから電話を取らなきゃいけないのかな?ということから気になってしまうかもしれませんね。
「前の会社とくらべて、ミーティングが多すぎるんじゃないの?」
時には、そんな違和感を感じたりすることもあるかもしれません。
でも、しばらくはそのルールに素直に従っていきましょう。
ここで、「こんな進め方は効率的でない」などと批判めいたことを口にすると、すぐに敵を作ることになってしまいます。この時期は、周囲の警戒心を解くことを考えましょう。

あなたがその会社に転職することを選んだのは、何らかの魅力を感じたからです。
もし、不本意な転職だったとしても、すべてを納得した上で入社したという姿勢で臨むのが社会人としてのマナーです。前職との比較はすべきではありませんし、もちろん口にもするべきでもありません(心の中で思うのは自由ですが)。
「この人どんな人?」とまだ周りから警戒されている中で、堂々と「前の職場では……」と口にすべきときではありません。また、今の会社のことを「この会社」などと呼ぶのもNGです。上から目線に聞こえますし、「自分はまだこの会社の組織の一員ではない」という印象を与えてしまいます。自分が勤務している会社は入社したその日から「うちの会社」なのです。
他社ではこんなやり方を取り入れているという情報自体は、客観的に見れば貴重なものかもしれません。しかし、いくらあなたがそう主張したところで、「前職ではこうだったのに!」「前職ではこんなやり方はしなかった!」といった転職先を否定した言い方ばかりあなたがしているうちは、周りの人たちの心象はよくならないでしょう。

「前職の経験」の活かし方

当然ですが、たとえ業種が同じであっても、仕事のしかたは会社によって異なります。
何も知らずに途中から入ってきたあなたは、自分の中の正しさばかりを優先して既存のものを否定する前に、その歴史や事情について考えてみましょう。
違和感を感じてしまうような仕組みや「前の会社ではこうだったのに……」と思うことがあっても、その会社では、様々な試行錯誤のはてにたどり着いたベストな業務の進め方なのかもしれません。
仕事に慣れ、会社全体が見渡せるようになってみれば、
「非効率的に思えたこの仕組みは、こういう理由があって決まったんだな」
などと気づくことも多いのです。
もちろん、建設的な発言や提案をすることは大事なことですが、この時期は、相手のガードを下げさるくらいのつもりで謙虚に受け止め、自分の居場所を確保できてから、考えや意見を小出しに出すのがいいでしょう。
それまでは、前職で身につけた強みや弱みや経験を一度すべて捨て、自分をリセットするぐらいの気持ちになりましょう。

あなたが感じた疑問や違和感は、のちのち必ず役に立ちます。
会社があなたを採用したのは、前職での経験を活かしてほしいという期待をもっているからです。
中小企業の場合などは、「前職での経験を活かして営業改革してほしい」と社長に頼まれて営業マネージャーとして現場に乗り込むようなことも多々あります。
試用期間が終わって、一人立ちできるようになったら、改めて問題だと感じる仕組みやルールの改善策を提案してみるのもいいでしょう。
自分に知識がある分野があれば、その分野の勉強会を開かせてもらうとか、変えた方がいいと思う仕組みやツールがあれば、建設的な提案をしてみるとか、正論や否定を押し通そうとするのではなく、知見を共有する意識を持つとよいでしょう。
そのときには、前職を持ち上げたり、今の会社を否定するのではなく、
「過去にこんなやり方を取り入れたら、こういった問題がこれぐらい改善されたことがあったんです」
などと、有意義なエッセンスに絞って発言するのがいいでしょう。

受け身ではなく積極的に

さて、新卒と同じ気分でのんびりしていると、中途入社した社員に求められるレベルの成果はいつまでたっても出せません。
仕事は自分でつくるものだとする考えが根づいている会社も多くあります(自社開発や外資系の企業など)。
そんな会社では、入社後すぐに「放置プレイ」にあわされてしまうというパターンもよくあります。
あなたは新卒ではないのですから、指示待ちになってしまわないように、情報も仕事も自分から積極的に取りに行かなければ、せっかく期待に満ちていた評価は下がる一方になってしまいます。
受け身でいつづけることによって、あなたに期待して採用してくれた人も、「なんだか物足りない人だな」と評価を下げてしまうかもしれません。
そんなことが続くと、組織の中で孤立したり、いつまでたっても大事な仕事を任せてもらえなかったり、ネガティブなループに陥ってしまい、自分の居場所を失って、やる気が出なくなってしまうかもしれません。
受け身な姿勢を脱して、むしろ積極的に動くことによって、採用した側も「この人材をとってよかった」と思ってくれますし、いい仕事が回ってくるループを自分で作ることができます。与えられるのを待つだけではなく、自分から聞いてみましょう。

受け入れる側の人たちは、あなたのことばかり気にしているわけではありません。
どの人も通常の日常業務で忙しいのですから、途中から入ってきたあなたが何かわからないことや疑問を抱えていたり、あなたにどこまでを説明したほうがいいのか、それとも誰かが説明してくれたのか、といったことに気づかないこともあります。
「なんか新人さん入社したらしいね?」
同僚は、そのぐらいにしか考えていません。
誰も「放置してやろう」というような悪意をもつことなどありません。それでも、そういったことの結果、放置になってしまうこともあるのです。
「放置になっている」と思ったら、自分から積極的に質問しましょう。
入社直後のタイミングでなら、多少素人みたいな質問でも許されます。時間がたつと、「なぜそんなことを今さら聞くのか」と思われてしまいますよ。

転職直後のNGワードと、「前職の経験」の活かし方 まとめ

みごと採用にいたったあなたは、よい印象で選考を通過してきたのですから、自信を持ちましょう。でも、入社後の態度をおろそかにしてしまうと、いくら高かった評価でも一気に下がってしまいます。また一度下がった評価を上げるもなかなか大変です。スタートダッシュを意識して頑張った方が、結果としてその後の安泰にもつながるでしょう。

残業時間はどのくらいか、休日は休めるか、給与は、などなど、転職活動の間にこだわった諸々の条件は、働いているうちにすっかり忘れているかもしれません。それより、実際に働き始めている今、仕事の内容や人間関係がその代わりに重要になっていることでしょう。

転職直後に慣れないことが多くてつらいのは、誰もが経験することです。しかし、ほとんどの場合、時間が解決してくれます。そこで悩んだことは将来必ずプラスに働きます。他の同僚よりもつらい経験をしていることで自分が成長していると考えましょう。